Profile

野口 明生 (AKIO NOGUCHI)

3歳からピアノを始め、拝田正機氏に師事、国立音楽大学のピアノ科を卒業。在学中、ヒーリング系のインストグループ、shikinamiを結成。

伊勢神宮の式典及び宇治橋渡始式での奉納演奏、NHKの金曜バラエティーへの出演、FM愛知での番組に1年間レギュラー出演、単独ライブ等、多方面で活動。

独学で始めたアイルランド音楽では、ティンホイッスル、ローホイッスル、アイリッシュフルート、イーリアンパイプスでの演奏活動を実施。

イーリアンパイプスでは、アイルランドの国宝級のバンド、チーフタンズと共演。

NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』のメインテーマをはじめとする劇中曲では、ティンホイッスル、アイリッシュフルート、イーリアンパイプスで参加。

作曲家・光田康典氏&Millennial Fairの公演に参加。クロノクロス、クロノトリガーアレンジバージョンのアルバム『ハルカナルトキノカナタヘ』にもイーリアンパイプス、ティンホイッスル、ローホイッスルで参加。

現在は、アイルランド音楽の他、ドゥドゥック、ドゥクラー等、様々な民族楽器での演奏等、活動の場を展開。



楽器紹介

【Uilleann pipes:イーリアンパイプス】


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イルンパイプスなど発音します。日本ではイーリアンとも呼ばれていますが。。。

Uilleannとはゲール語で「肘(ひじ)」と言う意味です。

アイルランドの伝統楽器。

アイルランドで独自の形に発展したバグパイプ(バッグに溜めた空気を送り、リードを振動させて音を出す楽器の総称)。

チャンター、ドローン、レギュレーター、バッグ、べロウズというパーツからなるリード楽器。


チャンター : 主にメロデイーを演奏する管(かん)。キー(鍵)を取り付けることで半音も出せますが、あまりに半音が多すぎると楽器の機能的に演奏が困難。音域は2オクターブ。(ダブルリード×1)

ドローン : 同じ音がずっと鳴り続ける(途中で止めることも可能な)管。テナー、バリトン、ベースの三本の管で構成。(シングルリード×3)

レギュレーター : ドローン管とは別途、テナー、バリトン、ベースの三本の管から構成。手の側面や指で簡単な伴奏がひけます。(ダブルリード×3)

バッグ : 空気を溜め込む為の袋。

ベロウズ : 肘に装着する、空気をバッグに送るための鞴(ふいご)。


管の種類ですが、一般的にはD管、その他にはC♯管、C管、B管、B♭管などがある。この他にもキー(音階)はありますがあまり演奏されません。

フルセットは前述のもの全てが付いていて、中にはそれら以外にも管が増えたりなどイレギュラーなものもありますが、それぞれが一通り付いてる形が一般的なフルセットです。

全部でダブルリードが4本、シングルリードが3本、計7本のリードが中に入っています。

音色は、とても迫力のある音と共に、どこか哀愁漂う音で、他のバグパイプでは出せない特徴的な音色(奏者の個人的な感想)です。


しかしこの楽器の大変なところは周りの温度、湿度にかなり敏感に反応してしまい、音程がすぐ狂ってしまいます。

日本みたいに四季があり、夏や冬の冷暖房が欠かせない環境では、楽器のコンディションを保つのは極めて困難です。

屋外での演奏は、場合によってはリードに致命的なダメージを与えるので、フルセットでの屋外演奏は避けざるを得ません。

目安としては、湿度50~65%、温度15度~20度ちょっと位が、このイーリアンパイプスにとって良い環境のようです。


【Tin whistle:ティンホイッスル】


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ティンホイッスルはアイルランドで最もポピュラーな縦笛。

ティンとはブリキという意味、安価なブリキで作られていてまたの名をペニーホイッスルとも言われています。

現在ではブリキの他にブラス、ニッケル、アルミ、プラスティック、木製等の材質で作られているものもあります。

フィップルという歌口がついていて指穴は6つ、吹けば誰でも音が鳴る楽器ですが、それらしく吹くには奥が深くとても難しい楽器です。

管の種類は基本D管で、音域は約2オクターブ、半音が多数出てくる曲の演奏には不向きです。

他のキーは半音刻みで上はG管から下は最大でbass G管まで幅広くあります。


【篠笛】


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篠笛の調は1本調子(G管)~12本調子(E管)まであります。


【Irish flute:アイリッシュフルート】


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アイリッシュフルートは19世紀ころにクラシック音楽で使われていた木管フルートをアイルランド音楽に使った所、アイルランドの伝統音楽と凄く合っていたため、今でもその木管のフルートが使われているそうです。

その頃から改良をかさね、現在は当時の面影を残したまま中身はアイリッシュフルートらしい音色になりました(奏者の個人的な感想)。

キーはLow whistleのD管と同じですが、音色は太く深みがあり、すこしかすれた様な音です。管の種類ですが一般的に使われるのが基本D管です。他の管は、E♭管、C管、B♭管、A管などもあります。

運指はティンホイッスルとほぼ同じですが、キー(鍵)を付ける事によって半音がでたり、基本のD管より下のC♯、C、メーカーによってはBまででるのもあります。音域は2オクターブとちょっと、半音が多数出てくる曲の演奏には不向きです。


【Duclar:ドゥクラー】


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ドゥクラーはアルメニアの民族楽器、duduk(ドゥドゥク)を演奏しやすいようにドイツのVladiswar Nadishana氏が新たに製作した楽器です。

ドゥドゥクは、日本の篳篥(しちりき)に良くにたダブルリード楽器で、アルメニアでは古くから冠婚葬祭などで演奏されているそうです。

音色は非常にあたたかみがある一方、どこか悲しい様な音色でもあり、世界で一番物悲しい楽器、とまで言われているそうです。アルメニアの時代背景との関係を考えさせられます。

ドゥドゥクも持っておりときどきトライしますが、ダブルリードなのでやはり調整が大変なようです。演奏の仕方として、頬っぺたをパンパンに膨らませるので、口の筋肉もかなり使いハードです。

一方、ドゥクラーはダブルリードではなく、クラリネットのマウスピースを使い、シングルリードです。シングルリードであることによってダブルリードであるドゥドゥクよりは演奏しやすく感じます。クラリネットのマウスピースを使うといっても、奏法はクラリネットとは多少異なります。

ドゥクラーの音域は1オクターブと1音で、それ以上はでません。半音もスタンダードな運指では出せないので、演奏可能な調が決まっています。

■ドゥクラーの演奏可能な調と最大音域

 ※一時的に特殊加工をすることで出る音を含む。
 その場合代わりに出なくなる音があります。詳細はお問い合わせください。

 [凡例]調……音域:低音→高音( )は特殊な運指により演奏可能な音


□High C管major……CDEFGAB(B♭)CD

□High Cminor管……BCDE♭FGA♭B♭(B)C

□Middle G管major……GABCDE(F)F#G(G#)A

□Low F管minor……EFGA♭B♭CD♭E♭(E)F

□Low Dmajor管……DEF#GAB(C)C#DE


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